宮治勇輔

宮治勇輔  Twitter  プロフィール

養豚農家のこせがれ。一次産業をかっこよくて・感動があって・稼げる3K産業にするべく活動中。みやじ豚は銀座の松屋百貨店をはじめ多くの飲食店で扱われるように。毎月みやじ豚BBQ、農家のファミリービジネス研究会を開催中。都心で働く農家のこせがれに農業の魅力と可能性を伝えたい。

夢=職業ではないよね

みやじです、こんにちは〜

「ブログがイベント告知になってしまっている。

何とかしないとな〜」

と書いてそのまま来年まで何ともしない。

というパターンを今年は脱却するために、とりあえず書いてみます。


大学を卒業し、新卒で入った会社に4年3ヶ月勤めた。
2005年の7月に実家に戻り、株式会社みやじ豚を設立したのは2006年の9月。

戻ってきて、もう8年半になりますか。

遠い昔のような気もするし、つい最近のような気がしないでもない。

実家に戻る決心がついた最大の理由は、

「一次産業を、かっこよくて・感動があって・稼げる3K産業に。」

という志が定まったから。

この言葉が天から降ってきたときに、

「実家に戻って親父の後を継いで農家になろう。」

と決心できた。


今でも、この言葉が自分の心の支えとなっている。






理念

ビジョン

などなど色々ないい方はあるだろうけど、この言葉は僕にとって
全てに当てはまる。


この言葉は、農家のこせがれネットワークへとつながり、
農林水産省のイベントにも使用されるようになった。


農業界にいる全ての人にとっての願いといえるでしょう。
(一部、農家に稼いでもらっては困る、という方もいるかもしれませんが。)


なんせ、農業は3K産業の典型だなんてこれまで言われてました。
3Kというと一般的には、「きつい・きたない・危険」です。

農業は6K産業であるという見方をすれば、

「きつい・きたない・かっこ悪い・くさい・稼げない・結婚できない」

となるわけです。

こいつを、「かっこよくて・感動があって・稼げる」3K産業にひっくり返す
というのは、めちゃめちゃ自分のモチベーションをかき立てるわけです。


小学校や中学校で講演させて頂くこともあります。
その時、話をするのは、

「夢=職業ではないよ」

ということなんです。

「将来の夢を作文で書いてきて下さい。」

という宿題が出ると、おそらくクラスに40人いたら40人が、

「私の将来の夢は○○になることです。」

という作文を書くはずです。少なくとも僕が小学生の頃はそうでした。

将来の夢が職業になっているのです。


すると、

その職業になれなかった=夢が叶わなかった

となります。

だから、

「大人になるというのは、夢を諦めることさ」

「夢は寝ている間にみるものさ」

なんて話になるんです。
(小さい頃からの夢をずっと追い続ける人は珍しいですが。
僕だって、この言葉が誕生したのは社会人2年目の時ですし。)


一次産業を、かっこよくて・感動があって・稼げる3K産業に。

という夢は、農家でも、八百屋さんでも、飲食店でも、先生でも実現できるはずです。

僕の夢はある意味あいまいです。
だけど、だからこそ、様々なカタチでその夢を追いかけることができるのです。


ちなみに、僕は実家に戻る前にイメージしていた「かっこいい、感動がある、稼げる」
というのは、

かっこいい→生産から顧客の口に届けるまでを一貫してプロデュースできる仕事

感動がある→市場に出してどう流通して誰が食べているのかわからないではなく、
      お客さんから直接「おいしいですね」「どのように育てているのですか」
      と対話ができる。

稼げる→生産から出荷で終わると稼げないけど、顧客の口に届けるまでできれば
    稼げる(はず)


ということでした。
これはめちゃめちゃ魅力的な仕事だと思いました。
これなら自分の人生を懸ける意義があると思いました。

それまでは実は、30歳までに起業しようと思っていましたが、特にどんな分野で
というものがありませんでした。30歳までに起業することが夢だなんて思っていた
けど、みやじ豚を設立して思ったのは、起業するというのは夢を実現する手段で
あって、夢ではなかったんだな〜ということです。


実家に戻って8年が過ぎて思います。
家業を継ぐというのは、こせがれにとって特別なことだと。
それ自体が、特別なモチベーションにつながるんだと。

僕は様々な起業家(の卵)とお会いする機会に恵まれますが、
一番気になるのはビジネスモデルや売上ではなく、どうして
その事業に取り組んでいるのかという部分です。

こせがれの場合は、「家業だから」で納得してしまいます。

農家のこせがれに限らず、実家が家業を営んでいる人には、実家に戻って
親父さんの後を継いで頂きたいな〜と常々思っています。


家業の魅力や可能性に気づいてもらいたいなと。


時間がきたので今日はこの辺で。

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