2007年12月12日

東京に集まる全国地方自治体職員の勉強会で講演 地方における悩みとは?

東京に事務所を構える地方自治体、東京の大手企業に職員を出向させて民間のノウハウを吸収する地方自治体。どれくらいの方がいらっしゃるのかはわからないが、とにかく東京には地方自治体の職員の方が結構いらっしゃいます。

今回は、そんな全国各地の地方自治体職員で形成される東京のコミュニティに呼ばれて講演してきました。東北、関東北部、中国地方、近畿、北陸と様々な地域の自治体の職員さんが集まっていました。名刺を見ると、某広告代理店や化粧品会社やシンクタンクなどの大手企業に出向されています。


東京で小さな養豚農家の奮闘記などを聞くよりも、全国には素晴らしい成功事例がたくさんあるのでそういう話を聞くのがいいんじゃないかと思うのです。ですが、東京で情報を集めて地域に伝えることも重要な役割だから、とにかくしゃべってくれというのです。集まった皆さんは思った以上に若いのです。僕と同じくらいの歳の方が大半なように見受けられる。


はじめノンストップで1時間ちょっと話をしましたが、皆さんがどんなことを考えているのかを知りたくて、質問を受けるような形にしました。


そんな中で、皆さんが口を揃えて悩んでいるということには、どうも4つくらいあるようです。


各地方自治体が抱える悩み



1.地域を引っ張るリーダーがいない

2.特産品のブランド化ができない

3.産物に付加価値がつけられない

4.お客さんがいない


と、4つあるのです。なかなか興味深いです。



みやじの分析によると・・・

1.リーダーがいないことについて

僕みたいな活きのいい人間はなかなかいないというのです。それは光栄ですといいたいところなのですが、地域には必ず一人は活きのいい人間というのはいるものです。

色々話を伺ってみると、どうやら、お役所の方はなかなか現場に足を運ぶことがないようです。現場に足を運べば絶対にそういう活きのいい人間に出会うはずなのです。



2.ブランド化できない

地域活性化のために、地域の特産品のブランディングはどこの自治体でも取り組まなければならない課題。ところが、そもそもブランドって何?という話でどうすればいいのかわからないそうです。

以前ブログにちょろっと書いたのですが、ブランドという言葉はとても耳障りのよい言葉でなんとなくわかった気になってしまう何とも曲者な言葉です。でも、言葉はしっかり定義をして使わなければなりません。昔、大学のゼミの先生に、「言葉は大切に。」「言葉を定義しなさい」と口を酸っぱくしていわれたことを思い出します。


ちなみに、僕のブランドの定義は、「指名買いをしてもらえる」ことなのです。

スーパーに行ってどこぞの豚肉を買うのではなくて、みやじ豚を買ってもらうこと。こうなると、みやじ豚は「ブランド」となるのです。この指名買いをしてもらう力が強ければ強いほどブランド力があると僕は考えています。

そんなわけで、いかに指名買いをしてもらうかがブランド化への道です。
以前そのためには・・・というのを書きましたので今回は割愛します。


3.付加価値がつけられない

「よその地域ではなかなか生産していないものをつくって付加価値をつけよう、といっても農家の人はわかってくれないんです。」

僕はそれを付加価値とはいわないと思います。付加価値とは、同じ豚でも消費者が高い値段を払っても購入したいと思わせる魅力です。だから、珍しい作物を育てて反収(1反あたりの収入)を上げることは付加価値を上げるとはいわないと考えます。農産物の場合は消費者に近づくだけで付加価値が高まるのです。詳しくは、1月13日講談社から発売される雑誌、『KING』にて。


4.お客さんがいない

確かに、湘南地域は消費地なのでお客さんは多いです。また、東京から近いというだけで、他の地域よりも有利だと思います。でも、逆に捉えると競争相手も多いです。東京のレストランには全国各地からおいしいものが集まります。だから、東京のレストランに年間通して食材を扱ってもらうことは至難の業です。

島根の離島、隠岐の島の小さな町、海士町の事例が一番いいと思いますが、めちゃくちゃ不便な離島でも、都心の学生が大挙して押し寄せます。有名なレタスの産地には、都心の有名スーパーが現地までわざわざレタスをトラックで買いつけに来るそうです。


やりかたはその地域その地域で違うと思いますが、その地域にあったやり方が絶対にあるはずなのです。



・・・とりあえず、そんなところで終わりにします。


みやじ豚.com 宮治勇輔

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コメント一覧

1. Posted by mizuki    2007年12月13日 13:11
市場を知り生産現場を知れば双方の需給ミスマッチが浮かび上がる。それを改善するもしくは、空白を埋める事がビジネスになる訳だけどどうすれば良いか分からない人はそれが見えていない。それと、効率的なデータ収集、分析ってーのやらかすから足元の大事な部分完全に見落とす。

敵を知り 己を知れば 百戦危うからず だな。

消費・生産現場を足使って歩くような事しないで需給ミスマッチが見えて来る訳ない。

こんなにぐずぐずで旧態依然な農・製造・流通の食関連産業が日本中に横たわっているのだからやる事は眩暈するだけあるだろ。と思うが。
2. Posted by てらぽん    2007年12月13日 21:48
ブランドかとは何か、という部分をしっかり詰めておかないといけませんね。本当に言葉は大事です。

1/13、KINGをチェック…っと。しっかりダイヤリーに書き込みました。
5 地方の皆さんも頑張って☆

行政区に囚われず「高座郡」色々な方法で縦横無尽に走るだけで様々な発見があります。
フィールドワークは重要です。生産と消費だけではなく空気や水や空間や歴史、インフラ、その他存在している全てを感じるようにネットと組み合わせてラリーするだけでも物凄いイマジネーションが湧きますよ。

自然災害等の懸念が増す中、相模川と境川に挟まれた高座地域の橋を全部落とした設定で行政区の境界線なぞ全部無視して石油も全部止まった設定であらゆるシュミレーションをする訓練が必要。徹底的に地域を把握するにはそれくらい追い込まないとダメかもと最近思っています。
P.S.大豆の値上がりで醤油も値上げのニュースを聴ききました。
4. Posted by みやじ豚.com    2007年12月16日 10:08
mizukiさん、コメントありがとうございます。

ほんと、やることはいくらでもありますね・・・

てらぽんさん、日本語はこういう難しいところがあるからこそ美しい言葉なのだと思います。日本の農業だけでなく、日本語も世界に誇れる文化として残していきたい・・・

紺碧さん、いつもコメントありがとうございます。
農業に関していえば、都心の皆さん頑張ってでしょうね☆
でも、後継者がいないという点では地方農業の方が深刻なのかな・・・

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